代表の谷口が、大阪大学大学院人間科学研究科の集中講義「心理支援に関する理論と実践」を担当しました。
8月31日から9月2日の3日間、1限〜5限(8:50〜18:20)の15 コマ。初めて担当した講義で手探り上、さらにオンライン。とってもハードな3日間でした。
– 講義内容(概要)
15コマの講義で、改めて心理支援とは何か?から振り返り、求められる精神科臨床の知識や、認知行動療法の基礎理論から実践を、事例や動画を通じて学びました。
また、認知行動療法の限界や、そもそも心理支援はあくまでも対人援助の1つであり、私たちの目標は「患者さんのQOL」であることから、心理支援をすることが目的になっていないかを考えながら取り組む必要性も伝えました。
その他、心理職により求められるようになった連携について、医療から産業、教育や福祉など、多分野での臨床経験から、分野ごとの比較であったり、そのポイントをお伝えしました。
1. 心理支援とは
公認心理師の現状と心理支援の本質を考えました。
2. 心理支援の前に知っておくこと
心理支援の除外基準や中止基準を考えました
3. 心理療法の実践①基本的態度
傾聴の体験と臨床上での意義について考えました。
4.心理療法の実践②認知行動療法
認知行動療法の基礎と実践を事例を交えて学びました。
5.心理支援における包括的アセスメント
模擬で精神科の問診を想定した動画から、カウンセリングとの比較や必要な知識と技術について学びました。
6.心理支援における包括的アセスメント②
認知行動療法の視点も含めた総合的なアセスメントを学びました。
7.様々な分野での臨床実践
医療や産業分野の社会的な動きについて広く学びました。
8.多職種連携のポイント
連携について、特に組織内の活動について話しました。
9.事例検討
インシデントプロセス法を用いた事例検討を行いました。
10.事例検討②
谷口が行った事例を報告し、検討しました。
-学生さんの反応
:現場での経験をたくさん聞けて、心理師としての態度や考え方をたくさん学べた
:心理支援はもっと自由でいいんだなと思った
:目に見えない心理支援であるからこそ、目的が大切だということを知った、
-実施しての感想(谷口)
とても大変でしたが、学生のみなさんが非常に積極的に参加してくれて、とても充実したものになりました。私自身も多くを学ばせてもらい、感謝しています。
サイコロとして、今回の内容を基盤に公認心理師の教育を考えたコンテンツを実施していきたいと思っています。