Psychoro

パニック野郎と僕物語ーダサい自分と幸せな自分はたぶん両立できる 「物語の概要と作者が伝えたいこと」

作:橙野ユキオ

 

~物語の概要~

この物語は、26歳でパニック障害と診断された太めの男が、様々な人生のイベントを通して色々なことに気づき、行動し、失敗した10年の記録です。
これを読んでいるそこのあなた!自分のことをダサいと思っていませんか?
みんなと同じように働けなかったり、体型にコンプレックスがあったり、引っ込み思案でモテなかったり。故に自分のことがあんまり好きじゃなかったり。
僕もそうです。というかそれは僕のことです。
20代後半は引きこもりだったし、太ってるから服が似合わないし、大人数の飲み会(合コン)が苦手で、すぐ帰りたくなっちゃいます。今でも。
そんな毎日の中で、ある問いを考えるようになりました。『僕は何のために生きているんだろう?』。考えずにはいられない瞬間がありました。
あなたの人生の目的は何ですか?僕の行きついた答えは『僕は幸せになるために生きている』でした。誰かを幸せにしたいと思うのも、それによって自分が幸せを感じられるからです。
僕は2020年9月で37歳になります。引きこもっていた頃(27歳から28歳くらいまで)は、体の内側も外側もダサい自分を克服して、カッコいい自分になった後じゃないと、自分を好きになれなくて、幸せを感じることもできないと思っていました。
しかし、最近は、『どうやらダサいままでも幸せを感じることは出来そうだぞ。』と思うようになってきました。
そう思うと、少しづつ行動できるようになっていきました。サイズの合う服のメーカーを探したり、「今度二人で飲みに行きませんか?」っていきなり女性を誘ったりするようになりました。めちゃくちゃフラれますけど。
どうしてそんな風に思うようになったのか。この物語には、僕がそう思うようになるまでの経緯が書かれています。

~この物語を通して作者が伝えたいこと~

幸せになるには意思が必要です。意思の大きさとか固さは関係ありません。意思があるかどうかが重要です。あなたが幸せなのか、そうでないのかは、あなたが決めています。家族でも、友人でも、憧れの人でもありません。『幸せにしてもらう』のではなく、『幸せになる』のです。
『勝ち負け』は他人が決めることです。ほっときましょう。他人はコントロールできません。審判や環境によって結果は変わります。それより、いつでもどこでも100%自分でコントロールできるものを大切にしましょう。それは『勝ちっぷりと負けっぷり』です。
心の問題を解決するために心にアプローチするのは止めましょう。考えれば考えるほど、その問題の専門家になっていきます。すると、どんどんその問題が重要なことのように思えてきます。負のスパイラルです。他のことを考える時間を増やしましょう。1日は24時間しかないので、他のことを考える時間が増えれば増えるほど、悩んでる時間が減ります。僕のお勧めは筋トレです。トレーニングしながら悩んでなんかいられません。めっちゃしんどいから。マッチョの引きこもりはこの世にいません。たぶん。
人生の問題って結構ほっといても大丈夫です。実際、僕は何年も問題が悪化していません。解決もしてませんけど。他人にとっても重大な問題なら、解決すべき瞬間が自然と必ずやってくるし、その瞬間が来ないとすれば、重大だと思っているのは自分だけの可能性が大きいです。
たくさん問題を抱えたダサい自分が、1日1㎜ずつ変化していくことは、とても楽しいことです。変化のスピードが遅く、抱えている問題は死ぬまで解決しないかもしれませんが、そもそも、いつ死ぬかもわからないのに、解決できるかどうかの見積もりは無意味です。『悪い現状』と『過去最高の現状』は両立します。自分を変化し続けていれば、少なくとも、自分史上最高の状態で死ねます。他人から見た時、たとえそれが、どんなにくだらない人生であろうとも。

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